クオリティーの高い介護を実現する上で、利用者とより良いコミュニケーションを図ることは欠かせません。
そこでカギとなるのが、利用者にいつも寄り添った姿勢で会話をすることです。
まず会話で注意すべきポイントが「敬意を持って話すこと」です。
相手がどれほど身体的に衰えていようと、介護士は常に年長者として敬意を払うべきでです。
幼児や同年代の友人と接するようにして話すのは好ましくありません。
あまり砕けた話し方をすると、高齢者が威圧されていると感じて委縮してしまうケースもあるのです。
ですから、敬語をしっかりと使って会話をするように心がけましょう。
もちろん、相手がうまく聞き取れなかったときにゆっくり話したり、わかりやすい言葉に言い換えたりすることは問題ありません。
ただ、あまりにも硬すぎる敬語だと、相手を逆に緊張させてしまう場合があるため、ほどよく柔らかい言い回しやタメ語を交えるのもポイントです。
基本的に相手に質問をする時は敬語、自分が反応するときや驚嘆するときにタメ語を使うと良い感じにソフトな印象を与えられます。
次に心がけたいポイントが「こまめに利用者の気持ちを確認すること」です。
利用者は、介護士から何かを尋ねられた時、スピーディーに判断ができないことがあります。
そんな中、忙しく動く介護士は、高齢者の了解を取らずに私物を動かしたりなにかの介助をしたりしてしまいがちです。
実際、良かれと思ってしたことが利用者の意向と合致しておらず不快な思いをさせてしまい、トラブルに発展する事例は少なくありません。
そのため、些細なことでも、利用者自身に関わることは必ず事前に確認をして行うことが大切です。